長崎県神社庁 田結浮立

田結浮立【諫早市飯盛町里 歳神社】

10.gif  諫早市南部の橘湾に面する(旧北高来郡)飯盛町・旧田結村の氏神として鎮座する歳神社に伝わる田結浮立(たゆいふりゅう)をご紹介します。

 歳神社(橋本忠彦宮司)では、毎年八月の最終日曜日に八朔祭りが行われます。これに奉納される芸能が田結浮立と呼ばれています。八朔祭りの当日は、田結港の沖合いでの「樽納め」の儀式があり、神社での神事に続いて田結浮立が奉納されます。

 田結浮立の起源は奈良時代の神亀元(724)年で、五穀豊穣・雨乞い祈願として始まりました。この年の秋、収穫間近の稲穂が高波に襲われものが自生のシャギ竹に結ばれて無事であったことから、神仏の御加護によるものとの感謝と、堤防を築かれた龍宮様へのお礼として垣踊りが奉納されたのです。

 江戸期に入り、さらに田結村の六つの地区から特色のある出し物が加わって今日の形になり、諫早領主の御用浮立として伝承され、県内各地の伝統芸能にも広く影響を及ぼしたと言われています。

 現在の構成は、垣踊り、蛇踊り、浮立、池下踊りに大別され、その出し物の種類は、傘鋒、道具廻し、掛打ち踊りや、勇壮な大太鼓舞など十数種類に及ぶ豊富さです。時代的にも室町末期から江戸中期の芸能まであって、県内で最も多彩であり、昭和55年に県の無形民俗文化財に指定されています。