長崎県神社庁 十七日祭

十七日祭【新上五島町有川郷 海童神社】

5.JPG かつて捕鯨で栄えた新上五島町有川には、これを彷彿とさせる高さ4mほどの鯨の顎骨でできた鳥居を持つ神社がある。十七日祭りはこの海童神社の祭礼で、名前の由来はこの祭が旧暦6月17日に行われていたことによる。現在は運営上の理由から幾度の変更を経て、夏休みに入った7月の最終日曜日が祭礼日となっている。

 起源は社伝によれば、元和年間3ヵ年に亘り、有川の海で旧6月17日に子供や漁師に水死者が相次いだ。そこへ村の乙名役高井良福右衛門に海童神の神託があり、それに基づき現地に祠を建て即席のにわか芝居を奉納したところ、水死者も出なくなったという。

 現在は有川地区六か郷より九組の山車(地元では山と呼ぶ)を設え、太鼓、鉦 (かね)、三味線、芝居役者達、総勢50人ほどが一組を形成し、海童神社を皮切りに各山順に町内10カ所の披露場所を廻る。

 これらの山車は横幅2m、奥行き1mほどの小舞台で、披露する寸劇にちなんだ背景画が描かれ、その舞台の前で各山が趣向を凝らした時代物や現代物の劇を披露する。この寸劇は「にわか」と呼ばれ、最後に必ず「落ち」が付くのが特徴で「にわかじゃー」の歓声と共に劇は終了となる。
 以前ほどの賑わいは薄れてはいるが、地域力に支えられた、正に住民総出の貴重な祭りである。